まこブログ

我が家の猫、読書、料理の話題を中心に投稿します。

6月読んだ本まとめ

6月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:3128
ナイス数:313

ファーストラヴファーストラヴ感想
虐待と一言で片付けるにはあまりに色々なケースがあり、また、それに相対さないといけない人々の心情の描写に気が滅入ったし、対岸の火事では無いのかもと不安を覚えたが、結末には希望を感じました。主人公の旦那さんの人柄も大きく関与していると思いますが、ここに著者の優しさを感じました。と、いうか、こんな出来た人、そうそういないよね。
読了日:06月29日 著者:島本 理生
未来のミライ (角川文庫)未来のミライ (角川文庫)感想
ずっと前に忘れてしまった子供の頃の気持ちを思い出させてくれるシーンがいくつかありました。が、物語としての勢い、面白みがどうも…。これを映画だとどう見せてくれるのか、期待します。
読了日:06月27日 著者:細田 守
未来未来感想
主人公の決意には共感するが、そこまでの過程がどうも残酷すぎて最後まで読み終えても感動より悲壮感が強く残ってる。あと、自分のものさしでしか測れないというくだりは耳が痛い。自分で生き辛くしてるんだろうけど、なかなか直せるものでは無いよねぇ。
読了日:06月25日 著者:湊 かなえ
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)感想
評判通りなるほど面白い一冊でした。主人公たちの描写に漠然とした違和感を感じつつもテンポ良く種明かしの終盤まで読み進めていました。読み終えるとこのタイトルもしっくり来ます。
読了日:06月20日 著者:歌野 晶午
いつかの人質 (角川文庫)いつかの人質 (角川文庫)感想
盲目の少女ついては視点や心理面も含め読み応えがありました。が、その他の登場人物については最後までしっくりこないまま終わってしまった感が強い。何かとても残念な一冊。
読了日:06月14日 著者:芦沢 央
天使のナイフ (講談社文庫)天使のナイフ (講談社文庫)感想
自身に限っても加害者、被害者どちらにもなり得ると漠然とした憂がある。本作を読む中、家族のことも含めると世の中の不条理に接する際、どう対処するのだろうか、重い気分だ。二転三転するストーリー、伏線の回収、読み応えのある1冊ですが、手に取るのはもう少し年をとって気楽な立場になってからがよかったな。
読了日:06月10日 著者:薬丸 岳
真実の檻 (角川文庫)真実の檻 (角川文庫)感想
過去の真相を明らかにする中、主人公の葛藤や司法制度の問題など読み応えはありました。しかし、帯に中盤以降に明らかになるネタバレがあるのはどうかと。あと、結末が綺麗すぎるかな。「闇に香る嘘」の不気味な描写がとても印象的だった作家です。今後も期待してます。
読了日:06月06日 著者:下村 敦史
焼肉ドラゴン (角川文庫)焼肉ドラゴン (角川文庫)感想
虚しさの中に前向きさを感じる作品でした。戦中、戦後の日本と周辺国を考えるとやりどころの無い気持ちになるが、そんな時代にも生活している人たちがいて今があるのだろう。今だけを見て物事や善悪を割り切って判断したとしても将来的にどうなんだろう。感傷的な自分に酔いたい今日この頃。
読了日:06月03日 著者:鄭 義信
どん底: 一流投手が地獄のリハビリで見たものどん底: 一流投手が地獄のリハビリで見たもの感想
プロ野球の投手のケガからの再起を6人からの取材を元にまとめられている。活躍、引退の時期を覚えている選手も多く気の遠くなるリハビリや葛藤には想像を絶する。アドバイスは出来るが自分のことは自分しか分からないと語る方が多いが、それは当時、本当に孤独な戦いだったことを物語っているのだろう。
読了日:06月03日 著者:元永知宏

読書メーター

5月読んだ本まとめ

5月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:2605
ナイス数:387

雪冤 (角川文庫)雪冤 (角川文庫)感想
「死刑」「冤罪」をキーに登場人物が過去と向き合う描写、最後まで真相が掴めない緊張感のある展開は読み応え十分でした。読み終えちゃうとちょっと強引かとも…。 本編とはあまり関係ないが「信じる事で思考停止に陥る~」って言い回しが出てくるけど、年を重ねて得る教養や常識による価値観も当てにならないのかも。
読了日:05月29日 著者:大門 剛明
がん消滅の罠 完全寛解の謎 (宝島社文庫 「このミス」大賞シリーズ)がん消滅の罠 完全寛解の謎 (宝島社文庫 「このミス」大賞シリーズ)感想
2章までは医療ミステリー、3章はSFかと。続きが気になる面白い作品でした。
読了日:05月24日 著者:岩木 一麻
イモータル (中公文庫)イモータル (中公文庫)感想
とても難しい本だった。物語を正しく理解できた自信は全くない。しかし、「知慧の書」に携わった人たちの物語を通し、今をどう生きるかを感じた。登場人物たちが皆、葛藤しているが、自分なりに答えを見つけていた。「悩むな、考えろ、いや、感じろ」そんな強いメッセージを持った一冊かな。
読了日:05月19日 著者:萩 耿介
異人たちの館 (文春文庫)異人たちの館 (文春文庫)感想
結構なボリュームですが最後まで結末が読めずに楽しく読めました。ミステリーてんこ盛りだけど、破綻せず収束されているので読み応えがあります。
読了日:05月13日 著者:折原 一
そして、バトンは渡されたそして、バトンは渡された感想
善人ばかりが登場するこの手のピュアものはシラけちゃうタイプですが、何故か本作は気持ちの良い読後感です。
読了日:05月08日 著者:瀬尾 まいこ
第四権力 巨大メディアの罪 (講談社文庫)第四権力 巨大メディアの罪 (講談社文庫)感想
初めての高杉作品。マスコミの業界事情を知った風に読み進められるので面白かったのですが、主人公は随分お気楽な立場で共感は難しい。ぶん投げたような結末は、混沌とした現代社会と同様に問題が複雑になりすぎて、簡単に着地点を描けないという視点で見るとこれはこれで現実感がある描写か。
読了日:05月04日 著者:高杉 良

読書メーター

4月読んだ本まとめ

4月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1506
ナイス数:226

AI vs. 教科書が読めない子どもたちAI vs. 教科書が読めない子どもたち感想
計算機としての人工知能には限界がありながらも、今ある仕事の多くが人工知能で代行可能であると理解した。タイトルから子どもたちの学力を危惧しているのかと思ったが、40を超えたおっさんの自分も「読めない」人間だと気付かされる。自分の子どもに英会話やプログラミングを習わせる前に、一緒になって物事を考えられる環境を作り、共に読解力を養っていこうと思う。
読了日:04月27日 著者:新井 紀子
そしてミランダを殺す (創元推理文庫)そしてミランダを殺す (創元推理文庫)感想
一章から二章、三章の展開はまるで想像できず楽しめました。登場人物の思想については共感が難しいけど、この物語ではこれくらい個性が無いと面白くないんでしょうね。
読了日:04月20日 著者:ピーター・スワンソン
それまでの明日それまでの明日感想
直木賞受賞作以来ですが、描写に味がありページをめくるのが楽しいです。今後の展開をどうするのか気になる終わり方ですが、次作に期待しましょう。
読了日:04月08日 著者:原 りょう
終わった人終わった人感想
終盤の会話にあった「思い出には勝てない」は名言。この他にも「生涯現役が許されるのは天才だけ」など読んでいると辛い。自分の定年後に不安を覚えた。物語の展開はスムーズで400頁近いがさっくり読めた。中公新書の「定年後」もあわせて読むのがいいかも。
読了日:04月01日 著者:内館 牧子

読書メーター

3月読んだ本まとめ

3月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2156
ナイス数:281

たゆたえども沈まずたゆたえども沈まず感想
ゴッホ印象派と言われる画家に興味を持った。美術館に行く時には今までは異なる視点で楽しめそうだ。芸術家や日本を出て活躍する日本人の苦悩を感じさせてくれた。
読了日:03月08日 著者:原田 マハ
さざなみのよるさざなみのよる感想
NetGalleyにて。この作品の様にヒトとヒトが繋がっているのであれば最期を迎えるとき希望が持てます。木皿さんだからこそ説得力のある作品かもしれません。
読了日:03月12日 著者:木皿 泉
星の子星の子感想
信じるモノ、信じたいモノってどういうことなんだろうなと考えさせられた作品
読了日:03月13日 著者:今村夏子
崩れる脳を抱きしめて崩れる脳を抱きしめて感想
好きな人は好きなんじゃないでしょうか。自分は出木杉で白けちゃうけど
読了日:03月15日 著者:知念 実希人
キラキラ共和国キラキラ共和国感想
キライじゃないけど本屋大賞にノミネートされるのは少し違和感あります。シリーズとしては今後も楽しみです。
読了日:03月17日 著者:小川 糸
本のエンドロール本のエンドロール感想
よく取材されており各工程の細やかな作業の描写に感心しました。出版社の編集さんが随分わがままな書かれ方をされていますが、生みの苦しみと闘う作家に寄り添うのも大変な事です。各持場でベストを尽くし「良かった」と思える瞬間を少しでも増やしたいですね。前向きになれる良い作品でした。
読了日:03月28日 著者:安藤 祐介
百貨の魔法百貨の魔法感想
善意、好意があふれでた純度の高い物語。自分には眩しすぎた…。
読了日:03月30日 著者:村山 早紀

読書メーター

2月読んだ本まとめ

2月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:1429
ナイス数:279

かがみの孤城かがみの孤城感想
子供をもつ親、子供たちにも薦められる良い物語。主人公たちの葛藤は共感を覚えるし、救いの手を差し出したフリースクールの先生もよく考えらえていて感心しました。辻村さんの作品の中で一番好き。まだ2月だけど、早くも今年のベストに巡り合ったのかも。
読了日:02月10日 著者:辻村 深月
AX アックスAX アックス感想
殺し屋たちのエンタメ作品を書かせたら面白いこと間違いない作家。今回は家族との接点、父親としての視点が良いスパイスになっており、切なさも感じさせてくれました。この内容を300頁足らずで長編にせず読ませてくれるところが流石です。
読了日:02月18日 著者:伊坂 幸太郎
盤上の向日葵盤上の向日葵感想
最期に向日葵が見えたのは盤上ではなかった…。主人公の生い立ちを丁寧に描いてくれていたが寄り添うまで共感出来ず、長編だった割に物足りなさが残った。
読了日:02月28日 著者:柚月 裕子

読書メーター

1月読んだ本まとめ

1月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:1234
ナイス数:82

銀河鉄道の父銀河鉄道の父感想
どういった父親像が正解なのか、求められるのか。難題だと感じつつ読みました。父に対する賢治の心境は共感できる部分があります。政次郎は子宝に恵まれ大家族だったけど、自分の子供が二人も先に逝ってしまうのは気の毒。自分だったら辛い。子供たちがその人生を全うしたと感じられれば、少しは救われるだろうか。
読了日:01月31日 著者:門井 慶喜
屍人荘の殺人屍人荘の殺人感想
前評判、あらすじを知らずに読み始めたので、序盤から中盤にかけた展開には驚き、思わず笑ってしまいました。しかし、本作は評判通り本格的なミステリでしょう。些細な事かもだけど、女性のセリフが皆、男っぽくて違和感ありました。
読了日:01月22日 著者:今村 昌弘
ヒトラーの試写室 (角川文庫)ヒトラーの試写室 (角川文庫)感想
初めて読んだ作家さんですが構成が面白い。GHQの取り調べの際の主人公の回答が印象的でした。
読了日:01月14日 著者:松岡 圭祐

読書メーター

12月読んだ本まとめ

12月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1501
ナイス数:134

おらおらでひとりいぐもおらおらでひとりいぐも感想
馴染みのない東北弁だが本書によって親しみが持てた。自分が年を重ねた時、自身とどう向き合うのか、どんな環境になっているのか分からないことだらけだ。しかし、桃子さんを知ったことで老いを悲観せず、ゆったりとした気持ちで応じることが出来るかもしれない。次作もぜひ読みたい著者。
読了日:12月27日 著者:若竹千佐子
森に眠る魚 (双葉文庫)森に眠る魚 (双葉文庫)感想
まだ幼い子供たちの子育て、受験に奮闘する母親たちのネガティブな心情に共感しつつ、女性たちに限らず、むしろ男性の方が拗らせていることがあるかもと思ったり。 自身にとって一大事でもまわりからすると日常の一部だったりする。どこかで開き直るなり、見切りをつけないと長いであろう自身の人生、生きるのに疲れちゃうよね。
読了日:12月16日 著者:角田 光代
さよなら妖精 (創元推理文庫)さよなら妖精 (創元推理文庫)感想
タイトル通りにはなかなか「さよなら」出来ず。読み終えた後も本書の世界から戻れなかった。漠然と読んでいた様々な描写が終盤に全てかみ合った時、視界が拓けたような感覚。読むのしんどい作家だけど、やっぱり凄い。面白い。
読了日:12月08日 著者:米澤 穂信
マスカレード・ホテル (集英社文庫)マスカレード・ホテル (集英社文庫)感想
終盤まで犯人が絞り込めず展開を楽しめました。ホテルマンを介した人間模様や仕事観についても多様性が感じられ、面白い読み物でした。
読了日:12月01日 著者:東野 圭吾

読書メーター