まこブログ

我が家の猫、読書、料理の話題を中心に投稿します。

8月読んだ本まとめ

8月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1797
ナイス数:250

平場の月平場の月感想
自分にも起こり得る境遇だったり、葛藤だったり。主人公たちを取り巻く人物もリアル。人が生きて死ぬってこういうことなのか。心が静かにざわついて、そのざわめきがなかなかおさまらない。
読了日:08月28日 著者:朝倉かすみ
新装版 坂の上の雲 (5) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (5) (文春文庫)感想
176頁 信長や秀吉の戦法は江戸軍学にはならず、武田信玄の古風な甲州陣方が軍学になって幕末まで継承されたということころに、旅順における伊地知幸介を生むにいたるところの日本人の心的状況の一系譜がある。 346頁 戦争は相手のある動的なものであり、極端に言えば味方の欠陥と敵の欠陥のつきあわせでこねあがってゆくものである以上、完全主義は本国の参謀本部で考えるべきものであり、現場の総司令官としては敵を崩すためのより現実的な作戦をその場その場で考えてゆかねばならない。
読了日:08月21日 著者:司馬 遼太郎
新装版 坂の上の雲 (4) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (4) (文春文庫)感想
106頁 近代戦についての想像力に欠けた計画をたてたのは、陸軍省の砲兵課長であった。日本人の通弊である専門家畏敬主義もしくは官僚体制のたてまえから、この案に対し上司は信頼した。時間もその案に習慣的に判を押し、大臣も同様だった。それが正式の陸軍省案になり、それを大本営が鵜呑みにした。その結果、膨大な血の量が流れたが、官僚制度の不思議で、戦後たれひとりそれによる責任を取った者はない。
読了日:08月12日 著者:司馬 遼太郎
新装版 坂の上の雲 (3) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (3) (文春文庫)感想
196頁 すぐれた戦略戦術というものはいわば算術程度のもので、素人が十分に理解できるような簡明さをもっている。逆にいえば玄人だけに理解できるような哲学じみた晦渋な戦略戦術はまれにしか存在しないし、まれに存在しえても、それは敗北側のそれでしかない。
読了日:08月12日 著者:司馬 遼太郎
【第161回 直木賞受賞作】 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び【第161回 直木賞受賞作】 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び感想
独特なテンポ感、語り口、人形浄瑠璃という題材が新鮮でした。何かを創り出す、産み出すって生半可なことじゃ無いんだよなぁと痛感する作品でした。
読了日:08月10日 著者:大島 真寿美

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