まこブログ

我が家の猫、読書、料理の話題を中心に投稿します。

10月読んだ本まとめ

10月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1732
ナイス数:53

ムゲンのi(下)ムゲンのi(下)感想
本作はかなりファンタジー路線でした。自分の気持ちが荒んでいるのかどうも素直に物語を受け入れられないまま読み終えてしまいました。
読了日:10月31日 著者:知念 実希人
ムゲンのi(上)ムゲンのi(上)
読了日:10月31日 著者:知念 実希人
日本がバカだから戦争に負けた 角川書店と教養の運命 (星海社新書)日本がバカだから戦争に負けた 角川書店と教養の運命 (星海社新書)感想
KADOKAWAの歴史、ポリシー、スタンスを知る一つの資料として読んでみた。プラットフォームは的を得ていると感じる。発刊の辞の考察も面白い。
読了日:10月16日 著者:大塚 英志
新装版 坂の上の雲 (7) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (7) (文春文庫)感想
230頁 戦後、ルーズヴェルトが「日本の新聞の右翼化」という言葉を使ってそれを警戒しすでに奉天会戦の以前の二月六日付の駐伊アメリカ大使のマイヤーに対してそのことを書き送っている。「日本人は戦争に勝てば得意になって威張り、米国やドイツその他の国に反抗するようになるだろう」というものであった。日本の新聞はいつの時代にも外交問題には冷静を欠く刊行物であり、そのことは日本の国民性の濃厚な反射でもあるが、常に一方に偏ることの好きな日本の新聞とその国民性が、その後も日本を常に危機に追い込んだ。
読了日:10月12日 著者:司馬 遼太郎
新装版 坂の上の雲 (6) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (6) (文春文庫)感想
17頁 日本人のものの考え方は、大陸内での国家でなかったせいか、物理的な力で防御力を構築してゆくというところに乏しく、その唯一の例は秀吉の大坂城ぐらいのものかもしれない。〜中略〜 その規模の大きさは城内に十万以上の兵士を収容できるもので、それ以前の日本史ではとびぬけたものであった。しかし、結局は大坂夏の陣において家康の野戦軍のために陥ちた。物理的な構造物が存在しても、防御戦というきわめて心理的な諸条件を必要とする至難な戦いをするには民族的な性格がそれに向いていないからであろう。
読了日:10月03日 著者:司馬 遼太郎

読書メーター

8月読んだ本まとめ

8月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1797
ナイス数:250

平場の月平場の月感想
自分にも起こり得る境遇だったり、葛藤だったり。主人公たちを取り巻く人物もリアル。人が生きて死ぬってこういうことなのか。心が静かにざわついて、そのざわめきがなかなかおさまらない。
読了日:08月28日 著者:朝倉かすみ
新装版 坂の上の雲 (5) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (5) (文春文庫)感想
176頁 信長や秀吉の戦法は江戸軍学にはならず、武田信玄の古風な甲州陣方が軍学になって幕末まで継承されたということころに、旅順における伊地知幸介を生むにいたるところの日本人の心的状況の一系譜がある。 346頁 戦争は相手のある動的なものであり、極端に言えば味方の欠陥と敵の欠陥のつきあわせでこねあがってゆくものである以上、完全主義は本国の参謀本部で考えるべきものであり、現場の総司令官としては敵を崩すためのより現実的な作戦をその場その場で考えてゆかねばならない。
読了日:08月21日 著者:司馬 遼太郎
新装版 坂の上の雲 (4) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (4) (文春文庫)感想
106頁 近代戦についての想像力に欠けた計画をたてたのは、陸軍省の砲兵課長であった。日本人の通弊である専門家畏敬主義もしくは官僚体制のたてまえから、この案に対し上司は信頼した。時間もその案に習慣的に判を押し、大臣も同様だった。それが正式の陸軍省案になり、それを大本営が鵜呑みにした。その結果、膨大な血の量が流れたが、官僚制度の不思議で、戦後たれひとりそれによる責任を取った者はない。
読了日:08月12日 著者:司馬 遼太郎
新装版 坂の上の雲 (3) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (3) (文春文庫)感想
196頁 すぐれた戦略戦術というものはいわば算術程度のもので、素人が十分に理解できるような簡明さをもっている。逆にいえば玄人だけに理解できるような哲学じみた晦渋な戦略戦術はまれにしか存在しないし、まれに存在しえても、それは敗北側のそれでしかない。
読了日:08月12日 著者:司馬 遼太郎
【第161回 直木賞受賞作】 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び【第161回 直木賞受賞作】 渦 妹背山婦女庭訓 魂結び感想
独特なテンポ感、語り口、人形浄瑠璃という題材が新鮮でした。何かを創り出す、産み出すって生半可なことじゃ無いんだよなぁと痛感する作品でした。
読了日:08月10日 著者:大島 真寿美

読書メーター

7月読んだ本まとめ

7月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:886
ナイス数:226

ノーサイド・ゲームノーサイド・ゲーム感想
この著者にしては、トントン拍子だった感。
読了日:07月08日 著者:池井戸 潤
小説 天気の子 (角川文庫)小説 天気の子 (角川文庫)感想
明日の映画公開前に読み終えました。あとがき、解説まで目を通すとやっぱ映画で見たいなぁと感じたのが素直な感想です。小説の人物描写も良いのですが、音と映像に圧倒されたい期待も込めて。
読了日:07月18日 著者:新海 誠
【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女感想
この作家の独特の視点、描写にいつも感心する。むらさきのスカートの女自身と周囲の心境の変化にリアリティと怖さを感じるが自分にもこういう心境ってあるよなぁと考えだすといろんな感情を引き出す作品だなと改めて感心する。
読了日:07月22日 著者:今村夏子

読書メーター

6月読んだ本まとめ

6月の読書メーター
読んだ本の数:1
読んだページ数:413
ナイス数:46

新装版 坂の上の雲 (2) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (2) (文春文庫)感想
p.230 人間の頭に上下などはない。要点をつかむという能力と不要不急のものはきりすてるという大胆さだけが問題だ。従って物事ができる、できぬというのは性格だ。 p.318 たとえ漢語で詩をつくるとも、西洋語で詩をつくるとも、はたまたサンスクリット語で詩をつくるとも、日本人が作った以上は日本の文学であることにまちがいない。
読了日:06月04日 著者:司馬 遼太郎

読書メーター

5月読んだ本まとめ

5月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:1369
ナイス数:217

新装版 坂の上の雲 (1) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (1) (文春文庫)感想
明治初期、激動の時代を生きる主人公たち。確かに激動だけど、現世を生きる我々も結構激動なのかも。あとで振り返るとドラマチック補正が入るような感じ? 文句じゃなくて、ロマン感じて惚けるだけじゃなくて、とにかく前向きに頑張らなあかんぞ、俺。と
読了日:05月20日 著者:司馬 遼太郎
彼女は頭が悪いから彼女は頭が悪いから感想
5人の男たちの傲慢さを避難することは簡単だ。しかし、優位な立場の人って自身が優位だって思わない「勘違い」な謙虚さを持っている。それは自分も含め誰もが当てはまるんだろうし、こう書いてはいても無自覚な点があると思うとなんとも言えない気持ち悪さが込み上がる。これは衝撃の一冊だ。 加害者側と被害者側双方にいる同姓同名の女性の対立の心理描写が少し歩み寄ったと感じるエピローグ直前が唯一の救いどころか。
読了日:05月12日 著者:姫野 カオルコ
第160回直木賞受賞 宝島第160回直木賞受賞 宝島感想
直木賞に選んでくれたことを感謝したい。学校で習う日本近代史でこの熱量は感じなかった。授業がどうこうじゃなく、自身の洞察力の問題だ。けど、何が必要なんだろうな。いろんな感情が交錯して簡単に感想を言えない一冊。
読了日:05月04日 著者:真藤 順丈

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4月読んだ本まとめ

4月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1616
ナイス数:337

ひとつむぎの手ひとつむぎの手感想
終盤はちょっと都合が良すぎるというか、主人公無双がすぎる感がある。しかし、研修医3人とのやり取りはなかなか熱いものがあった。主人公のように『一「所」懸命』な生き方をする人が真っ当に評価される世の中であって欲しい。
読了日:04月03日 著者:知念 実希人
続 横道世之介続 横道世之介感想
世之介を思い出しながら頁をめくる。そう、こんな奴だった。切なさとほろ苦さを感じながらも、今を生きるためを少し勇気をもらった。続編にあまり気が進まなかったが、読んでみたら良かった一冊だ。
読了日:04月11日 著者:吉田 修一
ノースライトノースライト感想
この作家らしい構成。私は好きですが、本作は登場する女性の描かれ方に男の都合を押し付けすぎかなぁと思う点も。
読了日:04月17日 著者:横山 秀夫
本と鍵の季節本と鍵の季節感想
後ろ2編で主人公たちの人物像に深みというか立体感がぐわっとキタ。しかし、読後の自分の気持ちをどう捉えれば良いのか悩ましい。この作家は面白い。
読了日:04月23日 著者:米澤 穂信
あひる (角川文庫)あひる (角川文庫)感想
このボリュームでよくぞここまでモヤモヤさせる。褒め言葉です。言葉が洗練されているのだと感心する。
読了日:04月24日 著者:今村 夏子

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3月読んだ本まとめ

3月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1671
ナイス数:351

火のないところに煙は火のないところに煙は感想
ホラー小説は滅多に読まないのですが、本屋大賞ノミネートということで手に取りました。丁寧な趣のある描写をする作家さんで、本作も読み応えがありました。1話の「染み」でゾワっときて、最終話でもヤラレました。この手の話が好きな方には良いのでは。結構怖かったので本屋大賞ノミネート本読破な人にはどうでしょうねぇ。
読了日:03月31日 著者:芦沢 央
愛なき世界 (単行本)愛なき世界 (単行本)感想
この著者らしい多様性に寛容になれる物語。松田教授の友達の話は涙を誘う。色々な世界を上手いこと覗かせてくれますね。
読了日:03月29日 著者:三浦 しをん
ベルリンは晴れているか (単行本)ベルリンは晴れているか (単行本)感想
全編を通し多くの人に寄り添った丁寧な描写だ。そのため、特定の誰かに肩入れして共感するのが難しく読後感も重く晴れない。終盤のジギの手紙にあった船の例えが絶妙。ドイツがなぜ移民受け入れに寛容なのか、この本を通して理解が深まった感がある。ベルリンは晴れているか? 今我々が乗っている船は一体どこへ。自分は乗り続けるのか。
読了日:03月16日 著者:深緑 野分
熱帯熱帯感想
物語のマトリョーシカ。風呂敷も手品かと思うような素早さで畳まれた。
読了日:03月05日 著者:森見 登美彦

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